ロード 2012 夏

7月15日にお手伝いさせて頂いている桑田真澄さんのNPO・アミーチデルクオーレの野球教室が盛岡で行なわれる為、カメラマン兼スタッフとして帯同してきました。
前回の仙台では、先方様とのやり取り等も担当していましたが、前回の時にNさんに引継を行なっていたので、今回はカメラマンとしての比重が大きく、気分的には楽でした。やはり慣れた仕事の方が良いですから。
そんな訳で、今回から色々素材を残していく上でも動画も有効だと思い、場面場面で撮り分けたりしながらあっという間の三時間でした。いつもながら素晴らしい現場を与えて頂き、本当に感謝です。
桑田さんと共に何度か被災地に行く機会があり、僕なりに出来ることを行なってきたつもりではあるのですが、いつもながら、行った先の子供達に逆に勇気をもらうことの方が多く、子供達のパワーにただただ圧倒されています。素晴らしいですね。
今回もあいにくの雨天だったのですが、元気に野球に取り組む子供達をファインダー越しに追いながら、ずっと感動していました。どこの空の下でも子供達の無垢な心は同じで、ただただ感動です。そして、そういう部分を撮り切ることが自分の仕事であり、子供達の心、呼んでくださった桑田さんの心に応える道だと思い、一生懸命シャッターを切ってきました。

当初、今回は日帰りする予定だったのですが、スケジュールが変更になり前泊することになりました。日帰りだと、始発の愛車N700系で東京まで行き、そこで皆さんと合流して東北新幹線で盛岡までという、片道5時間の道程だったので、日帰りだと一日10時間新幹線の中にいることになる訳で、さすがにどれだけ好きでもそれはしんどいなぁと思っていたので、僕にとってはありがたかったです。
結局、翌日も仕事が入ったので、東京から盛岡日帰り、翌日千葉というスケジュールになりましたが・・・。
ただ、今回は抱えている仕事も多かったので、車中でもホテルでも殆ど仕事をしておりました。常宿にある温泉にはたっぷり浸かりましたが・・・。

帰る日は、今年も依頼された麻生ジャイアンツさんの夏合宿のツアコンの仕事で、遠征先の千葉県の勝田台という所まで行ってきました。知らない街に行く為に電車に揺られることは嫌いではないのですが、一人で揺られていると本当に色んな思いがこみ上げてきて、少しだけ切なくなりますね。それが旅というものだと、四十を過ぎて知りました。センチメンタルジャーニー・・・伊代ちゃんはそれを十六歳で理解していたんですね。

打ち合せも無事に済ませ、帰路につき、東京駅から愛車N700系に乗り込んだ時は、さすがにヘトヘトでした。一昨年は36回、昨年は48回乗った愛車ですが、今年はロードの数を減らしているので、昨年ほどの“当たり前感”がなく、昨年は“非日常が日常”だったんですけど、今年に限っていえば、本当にただの“非日常”なので、それなりに疲れましたね。旅慣れてはいるのですが、久しぶりだと効きます。

それでも、知らない街に行くことは本当に楽しいし、そこでたくさんの方々と出会えることは本当に幸せなことです。長らくJR芦屋駅前を一切動かない生活をしてきたので、今のような生活をするとは全く思っていなかったのですが、今までよりも確実に幸せなので、それで良いと思っています。そのまま行けばそれなりの道があったのかもしれませんが、自分で道を切り開いていく生き甲斐を感じることは出来なかったと思いますし、捨てなければ得られず、飛び出したから見えることがある訳で、進むも地獄とどまるも地獄ならば、僕は迷わず進む道を選びます。全部自分に返ってくる生き方の方が僕には合っていると思いますし・・・。

そんなことを色々考えていた今回のロード。やはりたまに出ると考えることが多くなっちゃうんですよねぇ。いつもロードに出ていたら、そんなことを考える余裕も無いですから。余裕があるということは良い事なんですけどね。

今回、Nさんのご好意で、スタッフを送って行った帰りに遠回りしてスカイツリーを見せてくださったんですが、あそこまでデカいと恐いですね。なんか怪獣映画の感覚というか・・・。ただただ恐い、そんな感じです。
僕はやっぱり常宿から見える東京タワーが好きです。その佇まいも色も、そして名前も・・・。
部屋の窓から東京タワーを見ながら夜はビール、朝はコーヒーを飲み、非日常を楽しむ、それが僕にとってのロードの原点なのかもしれません。サラリーマン時代から一環してここに来てここから仕事に向かっていく、そんな場所ですから・・・。
今年の夏のロードはこれで終わり(にしたい!)ですが、そこで原点を確かめることが出来たのは良かったです。呼んでくださった桑田さんに感謝しています。

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