今年もありがとう!天使達!

いつも書いている大好きな現場である保育園の撮影は、やはり一年という期間で一つの区切りが訪れる訳ですが、年長さんはこの3月で卒園していくので、この季節は別れに向かってのファイナルカウントダウン!

そんな中、3月1日にお別れ遠足に帯同撮影してきました。お別れ遠足は年長さん(ふじ組さん)だけのイベントで、いつも以上に密接に彼等とふれあう訳ですが、一昨年の夏に蜂の巣にされた僕の魂の束を無垢な心で救ってくれたのが、昨年のふじ組さん(通称・俺のふじ組)だとするならば、今年のふじ組さんは、二年目の付き合いで、春先からずっとフランクに仲良く付き合ってくれた、僕にとっては、本当に“仲良し”の関係で一年過ごせた天使達でした。

昨年は心のダムが決壊しまくって大変でしたけど、今年はフランクな関係である分、そりゃもう離れるのは辛いんですけど、笑顔で送ってあげれそうな気がしています。一人一人の顔が昨年とは違う視点で見れてる事に自分自身で驚いています。勿論、そうなれたのは、昨年の俺のふじ組さんとの別れを経験したからであることが全てな訳ですが。

今年のふじ組さんは、ずっと僕のことを「カメラマン」ではなく「梅田さん」と呼んでくれていて、いつも「一緒に給食食べて行って」だとか「ふじ組の教室に来て」だとか、本当に優しい言葉をたくさんかけてくれました。

昨年も思ったことなんですけど、きっと「梅田さん」のことはいつか忘れてしまうんだと思います。けれど、僕と彼等の間には、たくさんの写真が残っていて、その写真一枚一枚には、僕の彼等に対する気持ちが残せているので、僕はそれだけで満足です。本当はもっと写真を売る事を考えるべきなのかもしれないけど、この現場ではそういうことを思うことが出来ず、写真を残すことで子供達の人生に少しでも携われる事が、何よりの幸せだと感じています。

そして今日、ひな祭りの撮影に行って来ました。一年を通じて最後のイベントです。昨年のこの日、なんともいえない気持ちで撮影に臨んだのに対し、今年は割と冷静に撮影が出来たのではないかと思っています。

一番下の子供達から順番に集合写真を撮るんですけど、一年が始まる4月に比べ、みんなと僕との間に小さいかもしれないけど、信頼関係みたいなものが出来ていて、何も言わなくてもちゃんとカメラを向いてくれて、そしてとても自然な表情で写ってくれるんです。それは年が上がっていくごとにそう感じて、最後のふじ組さんを撮る時は、もう言葉なんていらなくて、本当に自然に良い顔を見せてくれるんですよね。その一枚を撮った時、僕の一年間が間違いではなかったことが証明されているようで、本当に嬉しく、そして誇らしい瞬間だったりします。

本音を言えば、「僕は君達の事を忘れないから君達も僕の事を忘れないで」と言いたいところですが、それは贅沢な話で、写真が残るだけで充分です。

写真が残るといえば、卒園アルバム用の集合写真を撮る際、一緒に入らせてもらいました。可愛い子供達の横に革ジャンのオッサンが写ってるのもどうかと思いますが、僕の一年間の集大成であり宝物です。毎年こうしてみんなと写真が撮れるよう、心でふれあえれば良いなと思っています。

来月、みんなは青い帽子がランドセルに変わります。新しい扉を開けて広い世界に出ていくみんなの未来が明るいものになることを祈っています。いつまでもその笑顔とその元気を忘れないでください。本当にありがとう。

2件のコメント

  1. カメラマンで良かった事
    「うん!うん!」と頷きながら読めました。
    私達カメラマンは小児科?現場では、お子さんから「カメラマンさん」と呼ばれますね。
    私も某子供月刊誌の撮影を5年ほど致しましたが、現場は名前で呼んだり、カメラマンマンさんが交錯しました。その中、名前で呼び合ったモデル親子さんとは、未だに年一回はスタッフ(編集者2人)と会う付き合いをしています。3〜6才まで撮影した二人は既に高校一年生と中学一年生になって「ピッカピカ」の制服姿も見せてくれます。私にとって至福のひとときでもあります。普段はことある毎にメールや季節の絵はがきを頂き、返事をする喜びを感じています。今はお子さん対象の合成絵本?で直接お子さんとの接点はありませんが、「夢」を伝えられるような世界の写真作りに細心の気を使って楽しんでいます。
    付き合い、特にお子さんとの触れ合うような付き合いは生涯お互いの心に刻まれていることと思います。貴君が園児一人一人にそれぞれの印象で残した「俺の存在感!」は格別ではないでしょうか。
    カメラマンって〜やってて良かった!と思えるひとつの世界ですね。

  2. 大先輩!本当にそうです。
    「カメラマン」から「梅田さん」に変わった時、とても嬉しかったです。
    我々は色々な写真を撮りますが、人様の人生に携わることが出来る写真が撮れるということは、本当に幸せなことなんだと思います。
    本当に本当に「カメラマンで良かった!」と思える瞬間です。

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